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「ペルソナ」は何のため?設定する目的や設定方法を解説!

こんにちは!マインドファクトリーのしいのです。

マーケティング分野ではおなじみの「ペルソナ」という言葉。本来は「仮面」や「人格」を意味する言葉ですが、マーケティングの文脈においては、自社の製品・サービスを利用する理想的なユーザー像のことを指します。

そんなペルソナの行動を細かく定義するのが「カスタマージャーニーマップ」。カスタマージャーニーマップについての記事は以下をご覧くださいね。

ペルソナについては、近年不要論も多く聞かれます。「デジタルマーケティングが高度化している昨今、代表的なユーザー像を考えるという、いわばアナログ的な手法は古いのではないか」というのが、不要と言われる主な理由です。

しかしペルソナを設定することには、Webマーケティングにおいて様々なメリットがあります。今回は改めてペルソナの本質を紐解き、その重要性を解説していきます。ペルソナを知らない方にはもちろん、知っている方にも新たな気づきが生まれるといいなと思います!

ペルソナ設定の目的

マーケティングにおいて大切なのは、ユーザーニーズの正しい理解です。理解した上で、それを満たすものとして自社商品・サービスを展開していくことが重要です。

では自社の製品やサービスを利用するユーザーはどういう人なのか。それを詳細に設定するのがペルソナです。ペルソナには、設定したペルソナの人物の生活や行動を想像することで、ユーザーのニーズを明確化するという目的があります。

「ターゲット」と「ペルソナ」の違い

ターゲットとペルソナの大きな違いは「具体性」です。

ターゲットは主に「属性」を設定対象とします。例えば「都心に住む独身の20代女性」というのがターゲット設定です。

対してペルソナが定義するのは「一人の個人」です。「都心に住む独身の20代女性」という属性をペルソナに起こすのであれば、「●●駅徒歩15分のデザイナーズマンションに住み、△△駅のインテリアショップに勤める26歳女性の××さん。忙しい中でも自身のケアを欠かさず、SNSで最新の美容情報を集めるのが趣味」というような感じです。

ターゲットペルソナ
定義年代や性別などの属性で定義1人の人間として定義
特性統計情報などの定量データ統計情報などの定量データ+
パーソナリティなどの定性データ
定義する例年齢・性別・家族構成・居住地域個人名・年齢・性別・家族構成・居住地域
年収・趣味・1日のスケジュール etc.
ターゲットとペルソナの違い

ペルソナの意義

なぜ詳細なペルソナ設定が必要になるのか。その意義は大きく3つに分けられます。

1.商品・サービスの訴求力を高める

具体的なペルソナを設定することで、よりユーザーに刺さる商品・サービスとすることができます。

ペルソナ設定の際に懸念されることの1つとして「ターゲットが狭くなりすぎるのではないか」ということがあげられます。たしかに「都心に住む独身の20代女性」の方が、より広い範囲の人を包括的に対象とすることができます。

もちろんいろいろな人が商品・サービスを利用してくれるのは大切なことです。しかしはじめから「あわよくば色々な人に買ってほしいな」というマーケティング戦略を立てると、軸の定まらない散漫なものになりがちです。

マーケティングの目的は、対象に「行動させること」。例えば自社商品・サービスを広告する場合の表現を考えても、「みなさんへ」と広く浅く呼びかけるよりも、「●●なあなたへ」と呼びかける方が刺さりますよね。ペルソナの設定が商品・サービスの訴求力を高め、ユーザーの行動変容につながるものとなるのです。

2.ユーザー視点のマーケティング戦略を立案できる

マーケティング戦略を考える際には、まず市場から見た自社の立ち位置を把握する必要があります。代表的なフレームワークとして「STP分析」や「3C分析」がなどがあります。

これらはマーケティング戦略の設計段階としては非常に有効な手法です。しかしこれだけでは「自社にとって最適である」という企業視点に偏ってしまい、真のユーザーニーズを汲むことができない可能性があります。

そこでペルソナの設定が必要になります。ペルソナを通してユーザーの思いや行動を理解することで、一方的な企業視点ではなく、ユーザー視点のマーケティング戦略を考えることができるのです。

3.関係者間での認識の共有を図ることができる

ペルソナは、プロジェクトを進めるメンバー間の共通認識となり、進むべき方向を示してくれます。

プロジェクトが進むにつれてブレが生じることもあるかもしれません。そんなときに立ち戻るべき指針としても、ペルソナの役割は大きくなっています。

ペルソナの作成手順

それでは実際にペルソナを作成してみましょう。ただしペルソナの設定は詳細にする必要がある分、定型項目があるわけではありません。

ここではBtoCを想定した基本的な例を紹介していきますが、状況に応じて項目は変更しながら設定していきましょう。

ステップ1:情報収集する

ヒアリング、インタビューイメージ写真

前提として、ペルソナとして設定するのは「自社の商品・サービスを利用してくれる人」です。

そのため、既に購入者がいる場合は、その人々が自社商品・サービスに興味を持ったきっかけから購入に至るまでの実際の過程を調査してください。購入者を対象としたヒアリングやグループインタビューを行うのも良いでしょう。

新商品の場合は当然まだ購入者はいません。その場合は自社の別商品や、他社の類似商品などのモデルケースを収集し、そこから仮説立てをして設定していきましょう。

ステップ2:基本属性を設定する

さまざまな属性の人

名前・年齢・性別・家族構成・会社など基本的な属性を設定していきます。人口統計的なデータである「デモグラフィックデータ」にあわせて、地域や沿線、最寄駅といった地理属性である「ジオグラフィックデータ」を設定することもあります。

ステップ3:パーソナリティを設定する

パーソナリティ

続いて、ユーザーの心理的な特性を指す「サイコグラフィックデータ」を設定することでその人物のパーソナリティを確立させます。

性格・趣味・価値観・悩み・好きなブランドなど、その人物の個性や人柄を示す情報を細かく設定していきましょう。

ステップ4:1日の過ごし方や日々の生活の中での悩み・課題を決める

基本属性やパーソナリティが決まったら、その人の具体的な行動や抱えている悩みを設定していきます。1日のタイムスケジュールに沿って行動を決めていくと、よりその人物の趣味や嗜好、生活様式がイメージしやすくなります。

また、自社の商品やサービスに関連した悩み・課題の設定も重要です。例えばその商品がスキンケア商品なのであれば、それに関連した悩みと、どう解決していきたいと思っているのかを設定しましょう。

ステップ5:メディアとの接触ポイントを決める

商品・サービスとのタッチポイントのヒントになるものとして、日常生活でどうメディアと接触しているのかを決めていきましょう。

Webメディアであればサイトへの流入方法・比較サイト・競合サイトは何か、SNSは何をどう活用しているか、TVやYouTubeの視聴状況はどうか、など、各種メディアとどう関わっているのかを整理します。ステップ4で定めた1日のスケジュールの中に組み込むと、より整理しやすくなります。

ペルソナ設定の注意点

データに基づく正確なユーザー像を定義する

ニーズに合った商品やサービスの展開をするためには、根拠あるペルソナ設定が必要です。

ペルソナ設定は複数人でのワークショップでつくっていくこともありますが、その場では盛り上がっても、結果的に実情と乖離のあるペルソナが完成することも少なくありません。反対に、自分一人だったりごく少人数で考えた場合も、偏った見解が反映されてしまっている可能性があります。

人物像を掘り下げる必要はありますが、あくまで収集したデータに基づく、正確で現実的なペルソナの設定を心がけましょう。

必要な情報のみを定義する

ペルソナを詳細にしようとするあまり、不要な情報まで付け加える場合があります。「具体的にする」ということに捉われすぎず、必要な情報のみを定義するようにしましょう。

例えばペルソナ設定のステップ1でジオグラフィックデータ(地理属性)に触れましたが、展開したい商品をオンライン販売しかしないのであれば、そこを詳細に設定する必要はないかもしれません。

自社の商品・サービスを利用してくれるユーザー像を把握するため、という目的に立ち返り、情報の要不要を精査しましょう。

PDCAでペルソナを見直しブラッシュアップしよう

PDCAはマーケティングの要です。戦略を立てて実行したあとは、必ず効果検証をして改善につなげることが大切です。

ペルソナも同様で、時代の流れや新たな商品の登場などにより、ユーザーの状況は常に変化します。ユーザーニーズが変わるのであれば、ペルソナの設定も見直さなければなりません。

ただし、ペルソナはマーケティング戦略の前提となるものであり、関係者間の共通認識としての役割も持っています。うまくいかなくなってきたからといって闇雲に変更するのではなく、必ずその他の原因も探りながら、適切に再設定するように注意しましょう。

まとめ

今回はペルソナの役割や設定方法などについて解説しました。

世の中では常に数多くの商品やサービスが開発され、発信方法も非常に多様化しています。そんな中で自社の商品・サービスを届け、選んでもらうという行動変容にまでつなげるためには、より緻密な戦略や鋭い広告表現が必要になると思われます。

そのために大切となるペルソナ。本質を理解し、適切にマーケティングに活かしていきましょう!

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