Blog

さまざまなテーマを取り上げる社内ブログ
さまざまなテーマを
取り上げる社内ブログ

言葉で心を動かす「コピーライティング」基礎知識

言葉で心を動かす「コピーライティング」基礎知識

コピーライティングとは?

マーケティングにおける「コピー」とは、広告文のこと。「コピーライティング」は、企業やブランド、商品の広告のための文章やメッセージをつくることを意味します。

広告の目的は認知拡大、販売促進などさまざまですが、「消費者の行動を喚起する」という本質的な目的はすべての広告に共通しています。つまりコピーライティングとは、文章によって人々の心をつかみ、行動に突き動かすための1つの手段であるといえるのです。

「イメージコピー」と「セールスコピー」の違い

「コピーライティング」というと何となく「抽象的で短い言葉」を考える作業だと思われがち。しかしコピーライティングには大きく「イメージコピー」と「セールスコピー」の2種類あり、それぞれ目的が大きく異なります。

効果的なコピーライティングのためには、それぞれの目的を正しく理解して使い分けることが大切です。そこでイメージコピー、セールスコピーの目的、広告媒体やターゲットの違いなどを解説していきます。

役割と性質

イメージコピーもセールスコピーも、消費者の行動喚起が目的なのは同じ。違いは、簡単にいうと「中長期的な効果」か「即効性のある効果」かというところにあります。

イメージコピーの役割は、一言でいうと「ブランディング」です。直接的な行動喚起よりも、中長期的なブランドイメージの形成を意図するものとなっています。コピーと聞いて多くの人が思い浮かべるのもこちらの方でしょう。

<イメージコピーの事例>
・お口の恋人―ロッテ
・カラダにピース―カルピス
・お、ねだん以上。―ニトリ

「お、ねだん以上。」というコピーを聞いてすぐに「ニトリに行こう!」と思う人は少ないかもしれません。しかしこのコピーによって「安価で質の良い家具や家電が買える」という企業イメージが形成され、いざ必要になったときにニトリを選ぶ、という行動につながるのです。

対してセールスコピーの役割は「購買・成約の促進」です。コピーを読んだ人の行動喚起を直接的に促すような文言となっていることが求められます。

<セールスコピーの事例>
・10秒に○個売れています!
・○○をはじめるなら今。今なら○ポイントプレゼント!

セールスコピーはじわじわ記憶に残るものというよりも、「今見たコピーによって、すぐにでも行動しようと思えるもの」になっていることが重要です。

広告媒体とターゲット設定

イメージコピーを使用するのは、ブランディング目的の「イメージ広告」です。イメージ広告の目的は「無関心層を関心・興味層に引き込むこと」「既存顧客のファン化」の主に2つ。特に前者に関してはより広い層に働きかける必要があるため、テレビCMなどマス広告への出稿が一般的です。

対してセールスコピーを使用するのは、見込み客の行動喚起を目的とした「レスポンス広告(セールス広告)」です。レスポンス広告はチラシやフリーペーパー、メールマガジンといった、ピンポイントの訴求が可能な広告媒体が適切です。それに加えて近年主流なのが、Webサイトでの購買や問い合わせに直結しやすいWeb広告やSNS広告。ターゲティングや効果測定がしやすい点も、ピンポイントの訴求・短期的な成果を見越したセールスコピーに適しているポイントです。

イメージ・セールスコピーそれぞれの役割を踏まえた「使い分け」が重要

コピーライティングをする際、「イメージコピー」とすべきか「セールスコピー」とすべきかは広告施策の根幹に関わります。2つの役割の違いを踏まえた効果的な使い分けが重要です。

例えばリスティング広告にブランディングを意識したイメージコピーが表示されていても、消費者の行動喚起にはつながらないでしょう。逆に企業の良いイメージを伝えたいテレビCMの場合、直接的なメリットばかりを訴求したセールスコピーを使用してもブランディングにつながりません。

この違いがわかりやすいのが、ユニクロの広告です。どちらもユニクロのパブリックイメージである「カジュアルさ」を訴求していますが、コピーもビジュアルも含め、その表現方法に大きな差があるのがわかります。

https://x.com/UNIQLO_JP/status/1359683578808815616/photo/2
https://www.uniqlo.com/jp/ja/special-feature/flyer/chirashi


またWeb広告出稿の場合、効果検証をしながら随時コピーを変更し、より効果的なセールスコピーを打ち出す試行錯誤が重要です。一方でイメージコピーは企業やブランドイメージを形作るものであるため、安易な変更には注意が必要です。

「キャッチコピー」だけじゃない、コピーの構成要素

「コピー」と聞いておそらく多くの人が思い浮かべるのが「キャッチコピー」でしょう。しかし実際のコピーはいくつかの要素で構成されています。

細分化するとキリがないので、ここでは大きく「キャッチコピー」「ボディコピー」「締めコピー」の3つに分けます。イメージコピーとセールスコピーで性質が異なる部分もあるため、それぞれ詳しく解説していきます。

キャッチコピー

言葉通り、見てくれた人を「キャッチ」するためのコピーです。人が瞬時に理解できる文字数は13文字程度だとされているため、概ね10文字前後におさめるのが一般的です。

詳しい商品紹介などにつなげる入り口の役目を果たすという意味で、非常に重要なコピーです。また山のようにある伝えたいメッセージを、ぐっとまとめて人を惹きつける言葉を考えるという、コピーライティングにおける花形的な存在ともいえるでしょう。

ボディーコピー

キャッチコピーで引き込んだ人に対して、より詳しくイメージを伝えるのがボディーコピーです。キャッチコピーと違って長い文章になることが多く、比較的自由度が高いのが特徴です。

セールスコピーの場合、商品スペックや消費者の声など、商品やサービスの魅力が具体的に伝わるような内容を記載します。イメージコピーの場合、ブランドストーリーや活用イメージなど、キャッチコピーで伝えきれなかったより具体的なイメージをボディーコピーによって膨らませていきます。

締めコピー(タグライン、クロージングコピー)

簡単にいうと「最後の一言」なのですが、イメージコピーとセールスコピーとでその役割に大きな違いがあります。

セールスコピーにおける締めコピーは「クロージングコピー」とも呼ばれる、購入につなげる役割を果たす文言です。「今ならキャンペーンで○名様に▲▲をプレゼント」といったような、「今行動しよう!」と思えるコピーがクロージングコピーです。セールスコピーの場合、このあとに「追伸」としてさらに行動を後押しするような情報を付け加えることもあります。

イメージコピーの締めコピーは「タグライン」とも呼ばれます。キャッチコピーとボディーコピーを受けた「要するに」を端的に一言で表現するコピーです。有名なものとしてはマクドナルドの「i'm lovin' it」やキットカットの「Have a break, have a KitKat」があります。広告を離れて独り歩きすることの多いコピーで、企業イメージそのものを担うことも少なくありません。

コピーライティングの基本4ステップ

ここでは効果的なコピーライティングを行うための基本のステップを、4つに分けて紹介します。

ステップ① 「ターゲット像」「商品・サービスの提供価値」を具現化

コピーライティングは、「顧客の悩み・不安」と「自社商品・サービスの提供価値」の重なる部分をわかりやすく言葉で表現するというのが基本です。そのため前段として、ターゲットユーザー、自社商品・サービスそれぞれの解像度を高めていくことが重要となります。

<ターゲットユーザー像>
「ペルソナ」のフレームワークに基づき、「年齢」「性別」「家族構成」「仕事」「住んでいる場所」「年収」など、詳細で具体的な人物像を設定するのが鍵です。その上で、そのターゲット像の悩み、ニーズを具体化していきましょう。

<商品・サービスの提供価値>
明確にしたターゲットの悩みやニーズに対し、自社商品が提供できる価値を考えましょう。その際には競合分析のフレームワークも活用し、独自性や強み、弱みも合わせて考えることが重要です。

このときに大切なのが、「ターゲットユーザー像の明確化」から行うことです。自社商品・サービスの提供価値から先に考えてしまうと、どうしても企業視点に立った偏ったターゲット像となってしまいがちです。あくまで「ユーザー目線」というマーケティングの基本を踏まえた分析としましょう。

その上で、「ターゲットユーザーのニーズ」と「自社の提供価値」が重なる部分を明確化するのが最初のステップです。

ステップ② コピーの役割を明確化

いよいよコピーライティングの作業に入ってきますが、その前に「コピー」の役割を決めましょう。ここまで説明してきたように、イメージコピーとするのかセールスコピーとするのかで表現方法が大きく異なります。

・コピーの目的は何か(ブランディングか購入促進か)
・どこで使用するコピーか(CM、コーポレートサイト、Web広告等)

これらを踏まえてコピーの役割を明確にすることで、表現の方向性が定まります。

ステップ③ 長く・たくさん書き出す(発散)

ステップ1で「ユーザーニーズと自社の提供価値の重なる部分」を明確にし、ステップ2で「コピーの役割・表現の方向性」を定めたら、次に言語化の作業です。

最初から文字数や表現にこだわりすぎると、そこで悩んで作業がストップしまいます。まずはステップ1・2で定義したことを踏まえ、「発散」としてどんどん書き出してみてください。

ただし無秩序にたくさん書き出すだけでは迷走してしまいます。案出しの段階では、「アピールすべき価値」「訴求方法のパターン」の2つを意識すると良いでしょう。

「アピールすべき価値」は、「何を訴求するか」「その優先度」を指します。「高機能かつインテリアに馴染むデザインの家電」の場合、「機能面」と「デザイン面」が価値ですが、それを1つの並列に盛り込むとメッセージがぼやけてしまいます。どちらかの価値に絞るべきというわけではなく、「機能面に特化したA案」「デザイン面に特化したB案」と複数案つくってみましょう。

「訴求方法のパターン」は、見る人の心をつかむ角度のことです。「わかる!」と共感してほしいのか、「やばい、じゃあ買わなきゃ!」と危機感を持ってほしいのかでは表現方法が全く異なりますよね。

<コピーライティングの訴求パターン(一例)>
・共感
・ベネフィット
・危機感・恐怖
・希少性
・新情報・発見

例えば20代をターゲットにした美肌ケアの商品なら、「20代のケアが、将来の美肌をつくる」が「ベネフィット」、「20代の今やらないと、将来の肌に大きな差が開く」が「危機感・恐怖」です。こちらもいくつかの訴求パターンで複数案つくるのがおすすめです。

ステップ④ 表現を洗練させる(収束)

ステップ3で長く・たくさん書き出したコピー原案を洗練させる(収束)させる作業です。コピーライティングにおける最も大切なステップとなります。

表現の洗練方法において「これが正解」という手法を一概に示すことは難しいのですが、必ず意識すべき点は以下に集約されるでしょう。

・誰にでもわかる平易な言葉
・簡潔な表現
・感情に訴えかけ、行動につながる表現
・客観性の担保

特に4つ目の「客観性の担保」は、一人で頭を悩ませてコピーライティングをしている中でどうしても見失いがちです。ある著名なコピーライターも、チームでの検討段階ではものすごい量の案を提示するといいます。最終的に1つのコピーに絞る必要がある場合でも、複数案をチームで検討するなど、必ず第三者的視点を入れた上で決定するようにしましょう。

心に刺さるコピーの実例

広く知られている有名なものから最近のものまで、人の心に刺さるコピーの実例を紹介していきます。

カルピスのキャッチコピー・スローガン

カラダにピース。「カルピス」

いわずと知れた有名なキャッチコピー。現在では会社のスローガンになっています。

乳酸菌飲料による「体へのベネフィット」、おいしさによる「ピースフルな気持ち=心へのベネフィット」を非常に簡潔に、かつリズム感よく表した、長きにわたって愛されるコピーです。

トンボ鉛筆のタグライン

https://www.tombow.com/corporate-ad/

トンボが動いている。人が、何かを生み出している。

誰もが一度は、文房具に刻印された「トンボ鉛筆」のロゴを目にしたことがあるのではないでしょうか。そんな商品認知度の高さを活かし、短い言葉で見る人に共通の映像を思い浮かべさせるタグラインです。

タグラインだけでなくそれぞれのキャッチコピーも、誰もが知る「文房具」を題材に、新しい発見や気づきを端的に与えてくれるものとなっています。ボディーコピーも詩的で、作家性が発揮されたコピーとなっています。

P&G「パンテーン」のキャッチコピー

https://pantene.jp/ja-jp/hair-we-go/shukatsu-hair2018

ひっつめ髪をほどいた就職活動が、この国の当たり前になりますように。

これはP&Gジャパン合同会社の展開するヘアケアブランド「パンテーン」の「~#就活をもっと自由に~」キャンペーンの中のキャッチコピーの1つです。「自分をアピールする場なのに、無個性であることを暗に強いられる」、日本独特の就職活動へのアンチテーゼを表現する、強い共感を生むコピーです。

就活生による本音がずらっと並べられたポスタービジュアルも象徴的。広告コピーとクリエイティブが融合した好事例です。

まとめ:とにかくたくさん名作コピーに触れよう

コピーライティングの表現方法は無限に広がっています。技術を磨く上では、とにかく良いコピーに触れて引き出しを増やしていくことが大切です。

多くのコピーに触れていると、ある程度のパターンや法則性が見えてきます。それを自分なりにまとめながら、とにかくたくさんコピーを考えて、言葉の力を磨いていきましょう。

関連記事

Contact

まずは、お気軽にお問い合わせください。

マインドファクトリーでは、多くの中小企業のお客様をサポートさせていただいております。
お客様が抱える「デジタル専門の事業部がない」「Web知識のある人材がいない」といった課題をサポートすることで、
事業部や人材がいる競合相手にも勝てるWebマーケティングを実現してきています。

先頭に戻る